「データを解析しろ、といきなり言われて戸惑っている」 「データはあるがどう解析すればいいかわからない」 「データ解析っていろんな方法があるみたいだけど、どれを使えばいいんだろう?」 「データ解析の結果は出たけど、これってどう解釈したらいいの?」

データ解析よろず相談室は、 企業のみなさまのこうしたお悩みに応えるべく、ADS育成室内に設置されたものです。よろず相談室へご相談いただくと、 企業側と大学側の双方に以下のようなメリットがあります。

企業側のメリット

産学連携機関等を通じて、大学に多くの企業の方々からデータ解析のご相談を頂いております。 その場合、「共同研究として成立するか」という観点で検討するため、 研究としての新規性がないものはすべてお断りしているのが実情です。

よろず相談室では、ご相談内容をスタッフが実践教育の観点から検討し、 教育プロジェクトとして相応しいと判断した場合には、 企業側の担当者様と情報系大学院学生を主役とした合同プロジェクトを立ち上げ、 相談室の特定プロジェクト教員やRAの指導の下で、問題解決に取り組みます。 これにより、研究としての新規性は乏しいが切実なデータ解析ニーズの多くに対して、 お手伝いできる機会が増えることが期待できます。 合同プロジェクトが順調に進めば、そのまま共同研究に昇華することも有り得るでしょう。 また、合同プロジェクトに参加することで担当者ご自身のスキルアップに繋がることが期待できます。

また企業側の担当者様としては 「そもそも大学に、他の民間企業がやっているデータ解析の内容に詳しい人間がいるのか」 「実際に業務に活かせるような相談結果が得られるのか」という懸念を持たれる方もいらっしゃると思います。 この点について熊本大学では実務者教員の配置を行いました。 10年近くにわたり、医療データの実データ解析を行ってきた教員(NHKスペシャル「医療ビッグデータ 患者を救う大革命」にも出演・取材協力)が対応し、 企業・大学の双方にとってメリットのある教育プロジェクトに仕上げていきますので、 ご安心いただいてご利用いただけるかと考えております。

合同プロジェクト実施に際しては、必要に応じ秘密保持契約(NDA)を締結します。 データ提供が発生する場合についても、民間企業でやり取りできるレベルのセキュアな方法をご提案できるかと思いますので、その点はご安心ください。

ただし、教育プロジェクトとして実施する事になりますので、多数のご応募を頂いた場合やご相談内容によっては、お受けできない場合もございます。予めご了承ください。

大学側のメリット

世界中で、データサイエンティストという職業が大変な人気を集めています。 データサイエンティストになるためには、 統計学や機械学習の理論を身につけるとともに、 データ解析の経験を積まなければなりません。 しかし、人工データについての玩具問題(toy problem)にいくら取り組んでも、 データ解析の本当の難しさはわかりません。 何より大切なのは、生の「現場・ひと・データ」を経験することです。

「データサイエンスコース」の目玉である「データサイエンス実習」は、 企業の現場から持ち込まれた生データを解析し、現場で働く人々と協力しながら問題解決を目指すグループ型PBL(Project Based Learning)です。 大学院学生は、本PBLを通して貴重な経験をすることができます。

相談から終了までのプロセス

ご相談・アセスメントの実施

まずはホームページにて、ご相談をお受け致します。ご相談内容を確認させていただいた後、当方からご連絡させて頂き、随時アセスメントを実施いたします。アセスメントの後、NDA締結を進めます。

プロジェクト選定・立ち上げ

誠に勝手ながら、申し込み多数の場合、以下の基準にてプロジェクトを選定させて頂きます。

  • 企業側にとっても、学生にとっても、教育的効果が高く見込める事
  • アセスメントで表出した双方の要望の調整が、可能であると見込まれる事
  • 実施期間(3ヶ月程度)で着手するに適切な課題である事
  • 課題の着手にあたって、大きな投資を必要としない事

選定後は以下の3点を明確化していきます。(10月上旬)

  • プロジェクトのスコープとメンバーの確定
  • プロジェクトスケジュール調整
  • データの取り扱い方法の確定

プロジェクト進行

以下のプロセスでプロジェクトを推進します。(10月上旬~12月上旬を予定)

事前調整 プロジェクト開始 定期ミーティング プロジェクト終了 成果報告会※
10月上旬 10月中旬~下旬 随時 11月中旬 12月上旬
プロジェクトの開始に先立ちまして、事前調整を実施させていただきます。企業担当者様、教員の共同作業にて、データ加工の作業等を実施する予定です。 事前のプロジェクトスケジュール調整で決めた日程にて、キックオフミーティングを実施いたします。ミーティングでは参画者が一堂に会して、スコープやタスク等の確認を行います。 定例ミーティングを実施し、データ解析の進捗を確認すると共に、適宜教員による指導を行います。(その指導によって、企業ご担当者様・当方の学生の双方にとって教育の機会とする事を狙っておりますので、どうかご理解下さい。) 本来定めたスコープの通りの成果が出なかった場合であっても、2月中旬をもってプロジェクトを一旦終了いたします。予めご了承ください。 本件に関わった全企業、全学生、および外部の聴講者を集めて報告シンポジウムを開催させて頂きます。こちらも教育的意図をもって開催するものですので、どうかご理解ください。

プロジェクト終了後

プロジェクト終了後、企業の皆さまがお持ちの課題を解決するために2つの「出口」を用意してございます。

  1. アカデミックな課題として共同研究の価値があると見なされる場合は、熊本大学の専門分野教員との共同研究に昇華させることができます
  2. アカデミックな課題として当てはまらないが、引き続き課題解決に向けてプロジェクトを遂行されたい場合は、九州経済産業局にてデータ解析の専門企業とのマッチング及び引継ぎのお手伝いをさせていただきます。

ご相談内容入力フォーム

ご相談のある方は、こちら(外部サイトのgoogle formが開きます)にて必要事項をご記入ください。

お問い合わせ

応募方法等に関するご質問は、ADS育成室までお問い合わせください。